早稲田大学学生会館。木曜のソワレ。
見終わった後、演出の名前を見ました。
「ああ、女性だったんだ。なるほどね、、、」
そういえば、なんとなく女性的な感じがした。
開演後、5分ぐらい見たときの感想。
「これは、だんだん眠くなっていくパターンか? 眠気を我慢するのは辛いなあ、、、」
いや、ところが、そういうこともなく、最後まで集中して観ることができました。
意外でした。
これは演出の力が大きいかと。
はっきり言って、ストーリーとか全然わからなかったのです。
だから理解しているとは言えないのですが、でもつまらなくはなかったです。
それはやはり演出に負ってる部分が大きいのかなあと。
舞台が、下手、中央、上手と三つに分かれていて、下手で女性が一人手紙を読んでいるのに、ライトも当たっていない上手では、男性が横になっている女性の腹を蹴っていたりとかね、、、
ずっと緊迫した雰囲気が続きました。
こういう雰囲気を突き詰めていけば、きっともっと面白くなるだろうなあと思われました。
次回も楽しみです。
最後に「お母さん、ごめんね」(だったかな?)みたいな台詞がありました。
それがオチというか、メッセージなのでしょう。
娘の、母親に対する。
と、ここまで書いてきて、わかった。
この芝居は、娘から見た母親の思い出を語った物語なんでしょう。
母親が店員に対して傲慢な態度を取っていた思い出や、遊び友達について注意された思い出、部屋を片付けなさいと注意された思い出、叱られた思い出、そういったものが、演劇的に語られていたのでしょう。
ホームレスが登場しますが、これも「あんたはそういったものになるよ」と言われたことがあるからなのかと。
いつも暴力を受けていた女性が、男性を遂に刺し殺す。これも、母親との関連で生まれた想像物だと考えられます。
部屋をかたづけることができず、散らかりっぱなしてしていて、これも母親に手ひどく叱られる場面がありますが、そのときに殺した男の死体も転がっている。
しかし、その死体については、母親は何も言わない。
それも面白かったです。
母親が見ているものと、自分(娘)が見ているものは、違う。
そのギャップが表現されていたのかと。
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