2013年6月8日土曜日

せんがわ劇場演劇コンクール一日目

午後から夕方に掛けて、4つの劇団の上演があったよ。
上演時間は、各々30分。

仕込み時間は15分らしい。片付けの時間は10分ぐいかなあ。
だって上演開始時間が65分おきて、上演時間30分、仕込み15分、開場から開演まで10分だからね。残りは10分しかない。すごいな。

劇団印象『終の棲家』

この劇団は、以前観たことがあるよ。『劇』小劇場だった。若手演出家コンクールに出ていた。あんときはコメディっぽい感じの不条理演劇ともいえるようなもので。そんなに僕は評価しなかったけど、今回の『終の棲家』はよかったよ。
せんがわ劇場が50年後には閉館してて、老人ホームになってるっていう設定。
最後の台詞が「80歳の妖精」だったかな。それで暗転。ほろっとさせていただきました。

第0楽章『怪火』

この劇団の前回の上演『宝島』が素晴らしくてね。期待してました。今日はこの劇団を観に行ったようなもの。30分の二人芝居。期待は裏切られませんでした。
最後、ドアが激しくノックされるんだけど、向こうには誰がいるんだろうな。
火事で焼けちゃったの?
30分じゃ短かかったな。もっと観たかった。
ギター、ハモニカの生演奏つき。

まごころ18番勝負『有限要素法の正しい使い方How To Use The FEM.』

ああ、こういうタイトルだったのか。いま気がついた。
なんだろう有限要素法って。
心霊写真でへんなところから手が出てるけど、どうやって撮影したのかな、みたいな話だったよ。

シンクロナイズ・プロデュース『アカイマユ』

今日は、これが一番面白かったな。
安部公房『赤い繭』の脚色。

白いゴム紐を使って、情景を演劇的に作成していた。ゴム紐で窓やドアの形をつくったり、塀が続く町並みをつくったり、部屋の中を作ったり。工夫してるなあ~。
男が帰る家をなくして最後は繭になる不条理な物語なんだけど、最後は男からもゴム紐が出てきて。
最後の繭になるところはどうやって表現するんだろうなあと思ってたら。
なんだろう、あれ。なんか繭っぽい素材のものを使っていた。なんなのかな。いいアイディア。

テレビの撮影班がいて、男のドキュメンタリーを撮るっていう設定だったんだけど、その設定はどうだったか。そんなに気が利いているとは思わなかった。逆に邪魔に思ったんだけど。
ただ単に男が繭になるだけでよかった。帰る家は見つかったけど、今度は自分自身がいなくなってしまったっていう不条理感が、テレビクルーのせいで薄くなってしまった。


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