2013年5月21日火曜日

ミュージカル座『野の花』

ウッディシアター中目黒

初日。超満員でぎゅうぎゅうでした。椅子と椅子の間がない!ぴったりくっついてる!


第二次世界大戦。ドイツ人の娘(リーザ)とユダヤ人の娘(ルイーゼ)の友情の物語だったよ。
ほら、ユダヤ人が迫害されるやつ。

リーザのお兄さんはすぐにヒトラーに感化されて、親衛隊に入隊するんだけど、ソ連での戦闘とユダヤ人収容所での虐殺が原因で、心を壊して帰国。すぐに死んでしまう。
お父さんは、助教授だったんだけど、ユダヤ人の教授がいなくなって、教授に昇格。戦争やユダヤ人政策には反対だったけど、無力。なんにも出来ないで苦しむ。

ルイーゼのお父さんは医者で、リーザのお父さんの心臓発作も診たりしてあげるんだけど、そのうち娘とポーランドへ。

リーザには子供ができるんだけど、小児麻痺の女性の子供は堕ろせという指示が出る。それが原因で、夫婦の関係は悪化。
リーザは親友のルイーゼを探して、ポーランドへ。巡りあう。ルイーゼには二人の子供が。
ルイーゼのお父さんは強制収容所へ。
病気だったルイーゼも死んでしまう。二人の子供を残して。
その二人の子供をリーザは引き取って大事に育てましたとさ。


と。ここまで書いてなんか疲れた。また明日。


脚本の構成上の面白さはというと。

最初、お婆さんの家に二人の娘とそれから孫が遊びに来る。二人の娘は、料理をつくるために台所へ。残った孫が、お婆さんにいじめの相談。
「私、いじめられてるの。友達がいない。夏休み前には学校を辞めたい」
「どうして夏休み前なの?」
孫は太もものアザを見せる。幼児のときからあるアザで、以前は小さかったものが、次第に大きくなって、太ももを覆うくらいの大きさのアザ。
「夏になるとプールの授業があって、水着にならなくちゃならないでしょう?こんな大きなアザがあったらまた馬鹿にされたりいじめられたりするわ」

お婆さんは、孫に人形を渡して、「じゃあお前に大事な友達をあげよう。ルイーザよ」
そしてルイーザの話を始める。

物語の終盤近くになって、二人の娘が実はルイーザが残した子供であることが判明し、孫もつまりはルイーザの孫であることがわかる。なるほどなるほど

「私は娘たちとは血はつながってないけど、大事に育てました」
(このへんで不覚にもうるっと来てしまった)

それからルイーザの遺髪を埋めた庭の墓地へ。
(このへんでも、またしても不覚にもうるっと)

「時間が止まった」と孫がいう。
時間が止まったというのは、それがずっと記憶に残る思い出になるとでもいう意味かなあ。リーザとルイーザの間でも、時間が止まったときがあって、その話を聞いた孫が、お墓の前で同じように口にする言葉。

なーんかね。べたで、ホントはこういうのは好きじゃないんだけど。でも、うるっとさせられちゃうと。

最後はミュージカル風に、みんなで歌を歌ってました。
客層が、いつも観る芝居とは違ってました。

お婆さん役の方の眼が、きらきら輝いているのが印象的でした。

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