2013年5月9日木曜日

オフィス再生『暗室の窃視者』

今日はおどろおどろしい芝居を観て来たよ。いや、「おどろおどろしい」ってのは違ってるかも。でもなんて説明したらいいのか、わかんないなあ。

はっきりいって、面白いのかどうもかわからなかった。

でも最初、劇場に入っていったときには期待が高まった。客席少なっ。舞台のあるらしきところには暗幕。天井高いっ。この暗幕の向こうには何があんのかしら? 期待が高まるーっ。

客電が落ちて、暗転。果たして暗幕の向こうには何があんのかな?
ちょっと明るくなったと思ったら、暗幕の隙間から顔が覗いていたよ。顔が懐中電灯みたいなので照らされていて。わーっ、不気味。

なんかよくわかんない台詞を聞かされて、そのうち暗幕が落ちて、舞台の全貌が露わに。
おお~。こういうのも初めて観た。鉄パイプが天井から何本も吊るされてたよ。そして鉄パイプの先っぽには小さい電灯が。
なんだかわからんけど、すごい。仕込むの大変だったろうなあ。びっくりしました。

芝居自体はね。ごめんなさい。よくわかりませんでした。面白いのかどうかもよくわかりませんでした。面白いといえば面白い。つまらないといえばつまらない。微妙なんですよね、すごーく。

言葉を売り買いする商人?みたいなのが居て。卸し問屋とか?というか質屋か。
言葉、というか概念を売り買いする。笑顔を売った女の子は、笑うことができなくなる。第一人称を売った人は、自己を語れなくなる。
そういうアイディアは面白いけど。
理論的なことを説明したり、その意義みたいなのを語っていたのかもしれないけど、ぼくの耳がまったく受けつけなくて、そういうのは自動的にスルーされていました。
「なんか面白そうなんだけど、理屈っぽいんだもん。私、帰る!」みたいな気持ちにも。

そういうのを聞いて、ぼくが連想したのは『やし酒飲み』。あんなかでは、自分の『死』を売った主人公が、自分が死なないのはわかっていたけど、『恐怖』は売らなかったので、死の恐怖を味わって怖くてたまりませんでした、みたいなエピソードが出てくる。いや、正確じゃないかも。捏造してるかも。でも、大体そういう感じかと。
これだと小説のなかのエピソードとして、理屈抜きで面白いと感じることもできると思うんだ。


でもこの上演では、物語のうえでの理屈抜きの面白さっていうのは感じられなかったかなあ。

言葉を売り買いする商人?役のひとの表情とか振るまいとか喋り方とか、そういうのは面白いなあとは思ったけど。物語としてはね。まったくわかりませんでした。たはは。

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